日本臨床矯正歯科学会に行ってきました!
2月23日(木)日本臨床矯正歯科学会が成田で開催され、シンポジウムのコメンテーターとして参加してきました。
シンポジウムのテーマは「学校歯科健診、歯列・咬合・顎関節の事後措置における地域連携を考える」でした。
平成7年度の学校保健法の施行規則一部改正に伴い、健康診断のあり方が変わり、「疾病の早期発見、治療勧告」型から「心と健康つくり」を指向するようになりました。つまり健診結果を通知するだけでなく、健診結果に基づいてより充実した健康教育をおこなっていこうというものです。
歯列・咬合・顎関節については「0:異常なし」「1:要観察」「2:要精密検査」と評価されますが、「要観察」とされた児童生徒に対する指導をどのようにしていったらよいのか、「要精密検査」で歯科医院を受診したが治療開始にはいたらなかった時にどのように対応したらよいのか、ほとんど手つかずの状態であるのが現状です。この点について3人のシンポジストから発表があり、それに対して小児歯科専門医の立場から学校での対応や指導内容についてコメントしてきました。
毎年4月から6月は、当院にも歯科健診結果をもって来院するお子さんが多くいます。学校での健康教育も大切ですが、児童・生徒はもちろん、保護者の方も健診結果をしっかり受け止めて家庭での健康教育につなげていただきたいと思います。「『歯科医に相談または受診』とあったらとりあえず歯医者に行ってハンコをもらって来ればよい」とだけ考えてはいませんか?「経過観察」というところを見落としてはいないでしょうか?
お口の健康は、家庭でのケア(歯磨き)と歯科医院でのケア(治療、保健指導など)の両方で保っていくものです。「経過観察」や「歯科医に相談または受診」の項目にチェックがついていたら、ぜひご家庭で歯やおくちのことについて話し合ってみてください。それによりお子さんの歯・くちに対する興味も高まり、健康を保つことにつながっていきます。
体の器官の中で、歯ほど自身のケアにより高齢になったときにその健康状態に差が出るのものはありません。昨今「格差社会」という言葉がよく聞かれますが、ケアをした人としない人の「格差」が確実に出るのがお口の健康です。学校歯科健診結果の通知に合わせて、年に1回だけでも親子で歯のことを考えてみてください。
2017年03月10日
目次
2024年03月11日乳歯が1本だけ足りない場合はどのような原因か?対処法は?
2023年04月18日乳歯歯いつから生えてくる?生える順番は?
2022年10月17日新型コロナウィルスによる子ども達の口腔への影響について
2022年08月22日子供の歯をむし歯にさせないためにすべきことは?
2022年07月11日舌小帯短縮症の赤ちゃんに見られる症状とは?
2022年05月09日乳歯が抜けないのに永久歯が生えた時はどうしたらよいか?
2022年03月14日当院における新型コロナウイルス感染症の予防対策について
2021年12月14日小児歯科専門医とは? 専門医になるためには?
2021年03月25日千葉県保険医協会の機関紙で紹介されました
2019年08月30日8029(ハチマルニク)フェスティバル
2019年05月21日千葉県小児歯科医会4月講演会を開催しました
2018年02月21日歯科医師認知症対応力向上研修会 講師を務めました
2017年10月17日日本小児歯科学会関東地方会で教育講演をおこないました
2017年07月13日「健やか親子21サロン」に出席しました
2017年06月15日学会発表してきました! in 北九州市小倉